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236. ぼっち・ざ・ろっく!

[2022.10.28]

 現在、アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」が放送中です。これは、芳文社の漫画雑誌「まんがタイムきららMAX」にて、はまじあき先生により連載されている作品をアニメ化したものです。
 主人公は、極度の人見知りで「陰キャ」な女子高生の後藤ひとり(通称「ぼっちちゃん」)。ひとりが中学1年生の頃、たまたま見ていたテレビで「バンドは陰キャでも輝ける場所だ」ということを知り、ギターを始めます。独学で毎日6時間練習を積み重ねた結果、ギターの演奏の腕前はかなり上達し、自分の演奏を公開した動画サイトでは高い評価をもらえるようになりました。これなら文化祭でライブをして、みんなからちやほやされる時がくるのではという希望を抱くようになりました。しかし実際には友達が一人もできず、文化祭でのライブの夢もかなえられないまま中学を卒業してしまいました。「高校では絶対にバンドをやる!」と誓ったものの、進学後も相変わらず友達ができず、「ひきこもり一歩手前」の状況に。これではまずいと、「ギターを学校に持っていけば、誰かが話しかけてくれるはず」とギター持参で登校します。しかし、学校では誰にも話しかけられないまま1日が終わってしまいました。ひとりは公園のブランコに揺られながら絶望感を覚えていました。そんな時、偶然に伊地知虹夏がひとりに「ギターッッ!!!!」と声を掛けます。虹夏が率いるバンドでギターの子が突然やめてしまい、ギターの演奏者を探しているとのことでした。ひとりは半ば強制的に?虹夏に連れられ、ライブハウスへ。それがきっかけでひとりは、虹夏、山田リョウが所属する「結束バンド」に加入するのでした。
 主人公・後藤ひとりはとにかく人見知りが激しく、初めてのライブでは、観客の視線が怖いことから、「完熟マンゴー」の段ボール箱に入ってギターを演奏し、またライブハウスでのアルバイトでもお客さんと対面するのを回避するためにテーブルの下に隠れてドリンクを出していました。精神医学では「対人恐怖」に該当するのではと思います。また、「自分はミジンコ以下」と表現するなど、自己肯定感は非常に低そうです。このため、作品のレビューでは、「ひとりは残念なキャラ」というコメントを見かけます。しかし、私は決してひとりは残念キャラではないと感じています。人見知りで陰湿な一方で、ひとりは「非常に努力家で粘り強い」という一面も持っています。「『陰キャ』な自分でも輝きたい」という動機から始めたギターを毎日6時間独学で練習し、ギターコードの意味が分からないとか、変な音が出てしまい無理だ!と思っても、決してあきらめないところがあります(余談ですが私は中学時代にギターにあこがれて練習を始めたものの、Fコードに躓き、挫折しています)。その粘り強さに驚きます。また、バンドを結成した際にすぐに対応できるように、ここ数年の売れ線バンドの曲が全部弾けるようにしたなど、とても用意周到です。これも、「人前でライブをやりたい」「みんなからちやほやされたい」などという強い願望があるからこそだと思います(更には「私は武道館をも埋めた女」という空想も抱いています)。
 10月28日現在、アニメは3話まで放送されました。これからぼっちちゃんこと後藤ひとりが「陰キャ」ながらもどのような成長を見せるのか、楽しみにしております。

【文献】
はまじあき:ぼっち・ざ・ろっく!①.芳文社,東京,2019.

アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」公式HP
https://bocchi.rocks/

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