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30. 腹が立った時の対処法

[2018.12.07]

 人は誰でも、相手から嫌なことを言われると、腹が立つものです。とはいえ、相手に対し安易に怒鳴ってしまうと、人間関係にひびが入るなど、かえって厄介なことになってしまいます。

 最近ではインターネットで「腹が立った時の対処法」などのページが多数あります。とあるページをのぞいてみると、「10秒待つ」「その場から立ち去る」「深呼吸する」などのやり方が紹介されていました。また、アンガーマネジメントという心理療法プログラムも評価されているようです。

 一方、森田療法の創始者、森田正馬先生は「腹が立った時の対処法」について、以下のように述べられています。

 ともかく、普通の教訓では、腹は立てないようにするとか、立った腹は、これを抑えて、堪忍するようにするとかいうけれども、私のやり方は簡単である。そんな困難もしくは不可能の努力を要しない。一口に言えば癪にさわる、さわるままに、「うぬ!どうしてやろうか」とか、ハラハラ、ジリジリと考えればよい。私の郷里の土佐の武士道の戒めに、「男が腹を立てば、三日考えて、しかるのち断行せよ」という事がある。それでよい。そうすると、初めのうちは頭が、ガンガンして、思慮がまとまらないが、追おいとこのようにすれば、相手はどう、自分はどうという事がわかってきて、それが二時間も半日も続くのは、容易な腹立ちではない。私のいわゆる「純なる心」の修養ができれば、「心は万境に随(したが)って転じ」で、決して長く続くものではない。もし続けば、それは当然、続かなければならぬ重大事件であるのである。(白揚社「森田正馬全集 第五巻」 p.275より引用)

 すなわち、腹が立ったら、怒ったままにしていればよい。大したことのない怒りであれば、いつの間にか自然に収束する(「感情の法則 第1」。第2728話参照)。しかし、その怒りが3日以上持続する場合には余程の大事件であるから、そこで初めて実行すればよい、ということです。とてもシンプルでかつ合理的な方法ではないでしょうか。

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