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315. 消えゆく「みどりの窓口」

[2024.04.12]

 先日、黒磯駅へ行きました。JRの切符を購入するためです。駅構内に入ったら、びっくり。なんと駅の「みどりの窓口」が閉鎖されていました。

窓口はシャッターで閉められており、切符を購入する際は指定席券売機を利用してほしいことや、近隣の「みどりの窓口」はお隣の那須塩原駅にある旨の案内が貼られていました。そういえば、最近買った「JR時刻表」(交通新聞社)に、「黒磯駅のみどりの窓口は2月29日までの営業です」という記載があったことを思い出しました。仕方がなく、指定席券売機で切符の購入を試みました。しかし、私が買おうとした切符が複雑なもの(【補足】参照)であり、券売機で購入することができませんでした。帰宅後、JR東日本の切符予約サイト「えきねっと」で操作してみたものの、エラーが出てしまいダメでした。結局、日をあらためて、那須塩原駅の「みどりの窓口」へ行き、その切符を購入いたしました。
  「みどりの窓口」とは、JR旅客鉄道各社が運営する、JR全線の切符などを販売する窓口のことです。かつては、ある程度の規模の駅であればどこにでも、この窓口がありました。しかし、近年ではあちこちの駅の「みどりの窓口」が閉鎖されつつあります。これは、自動券売機やインターネットが普及したためというのが理由とされていますが、そのほか、JRの人件費削減の目的ともいわれています。ただ、JRが「みどりの窓口」を減らした結果、「みどりの窓口」の設置駅にお客さんが集中してしまい、「みどりの窓口」がかなり混雑していると聞きます。とある駅の「みどりの窓口」では、切符を買おうとしたら1時間以上かかったというニュース記事もありました。
 JRは、券売機の利用を積極的に呼びかけており、「みどりの窓口」を減らす方針を続けていくとのことです。しかし、券売機やインターネットの利用に慣れていない方々もいますし、窓口でないと買えない切符(学割、ジパング倶楽部などの割引切符、寝台特急の個室寝台、複雑な経路の乗車券など)も多々あります。駅によっては、オペレーターと話せる券売機があるようですが、オペレーターの人数が限られるため、時間帯によってはかなり待たされるようです。お客さんがスムーズに切符を買えるよう、JRはもっと配慮してほしいと願っています。

 

【補足(かなりマニアックな話です)】
私が買おうとした切符は、「那須塩原→大宮」の乗車券で、経路は下の図の通りです。

那須塩原―(東北新幹線)→東京―(東海道新幹線)→米原―(北陸本線)→敦賀―(北陸新幹線・上越新幹線)→大宮

 私は、先月開業した北陸新幹線の金沢―敦賀間に乗車したく、旅行の計画をしました。熟慮した結果、那須塩原から東北新幹線と東海道新幹線に乗って、米原で1泊。翌朝、特急「しらさぎ」に乗り、新幹線の新たな終着駅・敦賀で北陸新幹線に乗り換え、私の大好きな都市である福井で途中下車。そして、福井から大宮まで速達タイプの新幹線「かがやき」に乗り、大宮から東北新幹線で那須塩原に戻るという行程にしました。
 JRの乗車券は、「遠距離逓減制」という考え方があり、切符の距離が長くなるほど、キロ当たりの運賃が安くなります。よって、那須塩原―東京、東京―米原・・・と細切れに乗車券を買うよりは、長距離の切符を買ったほうがずっと安上がりです。また、乗車券は「一筆書き」という法則もあります。同じ駅にぶつからなければ、どのようなルートでもできるということです(極端な例として、「最長片道切符」というものがあります。ご興味のある方は検索してみてください)。この旅行の場合、那須塩原から東京、米原、敦賀、大宮・・というルートを辿り、大宮-那須塩原間を2回通ることになります。大宮駅で「一筆書き」が終わるため、乗車券は大宮までということになります。帰りの大宮―那須塩原の切符は別に買いました(実際には、「えきねっと」の「新幹線eチケット」を購入しました)。なお、JRの乗車券は、101キロ以上であれば、途中下車可能です(ただし途中下車できない例外もあります)。今回購入した切符は7日間有効でした。ちなみに特急券は「えきねっと」で予約し、駅の指定席券売機で受け取りました。

 

 

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