186. 黄ぶな
当院の受付カウンターに「黄ぶな」のぬいぐるみを飾りました。
これは、JR宇都宮駅のお土産屋で見つけて購入したものです。
黄ぶなは宇都宮市の郷土玩具で、元々は疫病退散の縁起物として知られてきました。昨今のコロナ禍で、この黄ぶなが注目を集めるようになり、宇都宮市のあちこちで黄ぶなを見かけるようになりました。様々な黄ぶなグッズが登場し、ぬいぐるみの他に、土鈴、キーホルダー、お守り、Tシャツなどがお土産屋やインターネットで販売されています。
黄ぶなの伝説1)は、以下の通りです。
昔、宇都宮に天然痘が流行しました。ある日、村人が黄色いふなを釣り上げました。そのふなを病人に食べさせたところ、なんと病気が治ってしまいました。村人たちはこれを神に感謝し、病気除け、無病息災を祈って、ふなの張り子を作り新年に神に供えるようになりました。
ここのところ、我が国での新型コロナの感染者は減少傾向です。栃木県では1日あたりの新規感染者数は最近では1桁で推移しており、0人という日もあります。だいぶ観光地は活気を取り戻しつつあるようですし、新幹線も混雑してきたという話も聞きます。しかしながら、まだまだコロナは収束したとは言えません。ヨーロッパでは感染者数が激増し、とある国ではロックダウンに踏み切ったという報道もあります。我が国も今度の冬に第6波が来るのではないかと懸念する声もあります。このような状況のため、当院では当面の間感染症対策を継続いたします。それとともに、コロナの早期収束を願って飾った「黄ぶな」が少しでも癒しになればと思っております。
【引用文献】
1) 黄ぶなのぬいぐるみに付属していた説明書き(宇都宮市 ふくべ洞)