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338. 先日のペイシャントハラスメント被害について

[2024.09.16]

 9月某日、当院院長である私は、初診で来院した者やその家族から執拗に暴言・罵声を浴びせられるペイシャントハラスメント被害を受けました。詳細な経緯はここでは割愛させていただきますが、彼らの行為は、周囲の患者さんや職員の安全を脅かすものと判断し、しかも私自身も身の危険を感じたことから、110番通報をいたしました。当院において、ペイシャントハラスメントにより警察に通報したのは、開院してから初めてのことです。私が電話で警察とやり取りをしているところを見た彼らは気まずいと思ったためか、「もう二度と来ないからな!」などと言い、警察官が到着する前に当院から出てしまいました。その後に来院された警察官4人には、ICレコーダーで録音した(注)彼らの暴言を聴いていただき、彼らの個人情報について情報提供しました。警察の方は「もしこの人がまた来たときはすぐさま110番通報してください!」と言ってくださいました。もちろんハラスメント行為をした彼らにつきましては当院出入り禁止の措置をとり、その旨カルテに明記しました。
 他の患者さんや職員にはけがはありませんでした。しかし、周囲の患者さんが彼らの暴言を聞いてしまい、心身の不調をきたしてしまったのではと私は大変懸念しています。万一、そのようなことがありました場合には、お気軽に当院にご相談いただければと存じます。
 一方で、彼らからの暴言を一方的に受けた私は、心身にダメージを受け、診療中や休診日などあらゆる時間に当時の記憶がよみがえり、集中力が維持できなくなり、また、訳もなく涙が出てきてしまうこともあり、参っております。時折食欲不振や不眠になることもあります。とはいえ、来院される患者さんのためにも、何とかして診察は続けております。ただ、一部の患者さんから「今日の先生は顔色悪いよ」とか「何で先生は困っている顔をしているの」とのご指摘を頂きました。ご心配をおかけして申し訳ございません。ただ幸いにも、14日午後は偶然なことに臨時休診でしたし、15~16日は連休でゆっくり休めたおかげか、少しは回復してきております。

 ペイシャントハラスメント行為は断じて許せません。このような行為を認めた場合には、「ペイシャントハラスメントに対する方針」の通り、当院は毅然とした態度で対応をし、診療行為を含め一切の対応を中止いたします。また、悪質な行為につきましては、ただちに警察に通報し、弁護士等と相談のうえ、しかるべき対処をいたします。これは他の患者さんや職員等の安心・安全のためですので、ご理解とご協力をお願いいたします。
 ついでに、この「ペイシャントハラスメントに対する方針」は、院内での行為だけでなく、電話やインターネット上でのハラスメント行為についても適用されます。近年ではネット上での誹謗中傷等が大きい社会問題となっております。当院に対する誹謗中傷や名誉毀損等の悪質な書き込みを発覚した場合は、法的措置等を含め、厳正に対処する所存です。

(注)患者さんらにペイシャントハラスメントに該当する言動が認められた際には、トラブル防止のためICレコーダーで録音すると当院マニュアルに規定しています。録音を開始する際には、「言った言わないのトラブルにならないよう、録音を開始します」という声掛けをすることにしており、アナウンスなしでこっそり録音をすることは致しません。ただ、録音する旨のアナウンスに対し患者さんらが逆上した場合でも、ペイシャントハラスメント行為をやめない場合は録音を継続する方針としております。なお、通常の診察では、患者さんらからの許可なく録音することは決して致しませんのでご安心ください。

【おことわり】通常こちらのブログは、毎週金曜日の朝5時に更新しております。しかしながら、今回は早めにこの内容の記事を公開したほうが望ましいと感じ、イレギュラーの更新をすることにしました。なお、9月20日(金)の更新はお休みし、次の339話は9月27日(金)に公開する予定です。

 

 

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