メニュー

214. 「僕の妻は発達障害」

[2022.05.27]

 先日情報サイトをチェックしていたところ、発達障害(神経発達症)(注)を抱える妻とその夫の生活を描くドラマ「僕の大好きな妻!」が6月に放映開始されることを知りました。主役は百田夏菜子さん(ももいろクローバーZ)とのこと。内容が気になり、早速その原作本「僕の妻は発達障害」を購入しました(ドラマ化決定の影響のためか、一時期この原作本が品薄状態であり、入手が困難でした。しかし先日にようやく重版が出されたようであり、購入しやすくなりました)。

 「僕の妻は発達障害」の原作者は、ナナトエリ先生&亀山聡先生のご夫妻。ナナト先生は、発達障害の当事者とのこと。また精神科医の四宮滋子先生が監修をされています。この作品の主な登場人物は、漫画家アシスタントの北山悟と、その妻の北山知花。知花には発達障害があり、それによる生活上の困難さが作中にしばしば出てきます。それに対して夫の悟がいかに寄り添っていくか・・・という内容の作品で、心温まるようなストーリーになっています。
 この作品の特徴は、発達障害の特性の描写が非常にリアルであるという点です。話し出すと止められず、しばしば話題が変わっていく場面、一度に一つしかできず、気を取られると手元のことを忘れてしまう場面(マルチタスクが苦手)、待ち合わせ時間に遅刻してしまう場面、しばしば大切なものをどこかに置き忘れてしまう場面、相手の気持ちが理解できず、癪に触るような発言をしてしまう場面などが出てきます。字義どおりの解釈をしてしまうという発達障害の特性が出てしまったシーンもあり、悟と知花が出会ったばかりのエピソードで、悟が告白の意味で「付き合ってください」といったことに対し、知花が「どこにお付き合いしましょうか?」と答えたシーンは不謹慎にも吹き出してしまいました(ギャグのように見えるかもしれませんが、発達障害の当事者である知花は真剣に答えているつもりなのです)。
 なお、この作品を基にしたドラマは「僕の大好きな妻!」というタイトルで、6月4日(土)23時40分から、東海テレビ・フジテレビ系で放送開始の予定です。とても楽しみです。

「僕の大好きな妻!」公式ウェブサイト
https://www.tokai-tv.com/bokutsuma/

(注)「発達障害」について、近年の精神医学では、アメリカ精神医学会の診断基準DSM-5に従い、「神経発達症」という用語が使われるようになりました。しかし、原作本のタイトルに「発達障害」が使われていることから、このページでは、従来の用語である「発達障害」に統一いたしました。

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME