224. 医師会主催の学術講演会
私が所属する那須郡市医師会では、月1回のペースで学術講演会が開催されています。これは、臨床の第一線で活躍されている先生が、ご専門にされている疾患について講演をされるものです。私はこの講演会をいつも楽しみにしており、できる限り参加するようにしています。現在コロナ禍のため、会場での聴講か、ウェブでの視聴かを選ぶことができます。私はできるだけ会場に足を運ぶようにしています。会場での聴講のほうが、ずっとご講演の内容が頭に入りやすいからです。
直近の7月の講演会は、炎症性腸疾患(IBD: Inflammatory Bowel Disease)がテーマでした。潰瘍性大腸炎やクローン病などの基礎的なお話から治療についてのお話など、とても分かりやすいご講演を拝聴することができました。また、下痢が続く患者さんに対して、過敏性腸症候群(IBS: Irritable Bowel Syndrome)と診断し、薬物療法を続けてきたが症状が改善せず、大腸内視鏡を施行したところ、実はIBSではなくてIBDだったというケースもあるというお話には、とても驚きました。私も気をつけなければと身が引き締まりました。
そのほかこの学術講演会で、とある地域の糖尿病重症化予防の取組み、アトピー性皮膚炎、骨粗鬆症、慢性気管支炎・肺気腫、糖尿病の新しい治療戦略、花粉症の治療などのご講演を拝聴してきました。私は大学卒業後、ずっと精神科一本で診療を続けているため、恥ずかしながら、他の診療科の疾患についてはどうしても勉強不足になってしまうのは否めません。この講演会では他の診療科で取り扱う疾患について学ぶ良い機会になります。また、大学の臨床講義で聴講した頃(約20年前)には存在しなかった、新しい治療法や治療薬についてのお話も伺うことができます。医学の進歩に驚くことがよくあります。
今後も、学術講演会への出席を続けたいと思っております。