183. おかげさまで開業3周年
おかげさまで本日11月1日、当院は開業3周年を迎えました。
当院は、患者さんのお話をしっかり伺うことができるよう、開業当初から「完全予約制」といたしました。この那須地域で完全予約制にした精神科診療所は、おそらく当院が初めてではないかと思います。開業前、「那須という地域柄、完全予約制は馴染まない」との声を伺っていたこともあり、この方式で果たしてうまくいくだろうか、との不安がありました。しかし実際に開業後、ありがたいことに多くのご予約を頂戴することができ、101番から開始した患者さんのID番号は、現在では2150くらいに達しました。この3年で約2000人の患者さんが来院されたことになります。これは私一人だけの力では到底成し遂げられないものであり、スタッフの力によるものが大きいものと考えております。大変感謝しております。また、地域の医療機関の先生からのご紹介も多くいただいており、この場を借りて御礼申し上げます。
最近では、新型コロナ関連のメンタルヘルスに関するご相談をよくいただくようになりました。新型コロナに感染したらという不安、テレワークにより他の社員とのコミュニケーションがとりにくくなったという不安(逆にテレワークになって良かったというメリットのお話も)や、ワクチンの副反応に関する懸念など、様々なお話を伺っております。中には、これまで定期的に通っていた交流の場が新型コロナで使用できなくなり、誰にも会えず孤立してしまい、抑うつ症状が出現した患者さんもいらっしゃいます。この出口の見えないコロナ禍でメンタルヘルスの不調に悩まれる方も多くいらっしゃることと存じます。これからも患者さんの不安などに耳を傾け、少しでも一人一人の患者さんのお役に立てるよう、精進してまいります。
現在でも当院では、患者さんに安心してお越しいただけるよう、院内の新型コロナ感染対策を続けております(157話)。最近では受付カウンターに非接触式体温計を設置いたしました。ここのところ(2021年11月1日現在)、ようやく新型コロナの新規感染者数は減ってきていますが、まだまだ油断はできません。海外では、一度は収束しかけた感染者が再び増加している国もありますし、我が国でも第6波を懸念する意見もよく聞きます。今後も手を緩めず、感染対策を継続していきたいと考えております。
これからも、当院の理念「身近な『こころの医院』として地域医療に貢献するとともに、常に上質な『こころの医療』を提供し、皆様ひとりひとりが『自分らしさ』を享受できるよう、こころから応援する」や、もう一つのモットーである「利他の心」を大切にし、地域精神科医療に邁進していきたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。