350. 第41回日本森田療法学会・高知大会
12月6~8日、第41回日本森田療法学会が開催されました。今年(2024年)が森田正馬先生の生誕150周年に当たることから、森田先生の故郷である高知県が会場となりました。
6日の午後は、プレコングレス ケース・スーパービジョンに参加しました。いわゆるケース検討会で、この学会では恒例となっているプログラムです。今回は、過去のトラウマを抱え、「複雑性PTSD」と診断されたケースに対し森田療法的な介入を行なったという症例報告でした。トラウマに対するアプローチとして、トラウマ処理の手法や、認知行動療法などが広く知られています。今回の症例報告を拝聴し、いわゆる「複雑性PTSD」のケースにも森田療法が十分応用可能であることを認識いたしました。
会場には、森田正馬先生のご生家の模型が展示してありました。こちらは、高知大学医学部准教授の上村直人先生が制作されたものとのことです。
7~8日は、様々な先生方によるご発表やご講演を拝聴いたしました。森田療法はもともと「神経症」に対する療法とされていますが、近年では、教育、周産期メンタルヘルスや子育て、産業メンタルヘルスなど幅広い分野に応用されていることを再確認いたしました。多くの先生方のご発表を拝聴したいと思いましたけれども、複数の会場でプログラムが同時進行する都合上、別の会場にいたため拝聴できなかったご発表も多数あり、それが心残りでした。欲を言えば、全部のご発表の録画を、後日アーカイブで観られるシステムがあればよかったのに・・・と感じました。
7日の夜には懇親会がありました。そこでは、多くの先生方と久々に懇談することができました。普段、地方の開業医として臨床を続けていると、なかなか森田療法について談話する機会がないため、このような懇親会という場はとても貴重だとあらためて感じました。
懇親会の途中に、よさこい踊りなどが披露されました。
私も8日のお昼前に発表させていただきました。発表後、フロアの先生方から好意的なお言葉を頂戴いたしました。誠にありがとうございました。
発表スライドの最終ページ。私が解説コラムを担当させていただいた「まさか、私がパニック障害!?」(171話)の宣伝をいたしました。
★8日午後は「エクスカーション」に参加し、森田正馬先生のご生家を訪問しました。そのお話は、次回(351話)に書かせていただきます。