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どくとるあるぱかのブログ

125. 「ネガティブ関取」正代 初優勝!(2020.10.02更新)

 大相撲秋場所で正代(しょうだい)が初優勝を果たしました。熊本県出身力士の優勝は初めてとのこと。
 正代と言えば、2015年に十両に昇進した際のエピソードが有名です。師匠の時津風親方との記者会見で、対戦してみたい力士について聞かれると、正代は「全然ない。できればみんな当たりたくない」などと弱気でネガティブな発言をしていました。親方からは、「何をするにもマイナス思考。気がちっちゃくて弱気。負けたらどうしようとばかり考えている」とのコメント。さらに正代いわく「対戦を想像すると緊張する。飯も食えない」と1)。正代はマイナス思考になりやすく、緊張しやすいタイプのようです。
 この「ネガティブ関取」の記事を読んでから、私は正代をひそかに応援してきました。今年になってから、正代は優勝争いをするまでに成長していました。もしかするとそのうち優勝を果たすのではないかと期待していたところ、先日の秋場所で見事初優勝。正代と同じくマイナス思考で緊張しやすい傾向を持つ私にとって、とてもうれしかったものです。
 新聞などの記事を読むと、「(正代の当時の)弱気さはなくなった」などと、あたかも正代の「ネガティブさ」は無くなったかのような表現を見かけます。しかしそれは違うのではないかというのが私の意見です。正代の「ネガティブ」な傾向は変わらないのではないか。むしろ正代の「ネガティブ」な性格がプラスに働いたからこそ、これだけ強くなったのではないか、と私は推測いたします。
 マイナス思考はあたかもよろしくないものというイメージが付きまといます。プラス思考になりなさいと巷では言われます。しかしそれは違う。マイナス思考だからこそ、様々なワーストケースを想定し、その対策をすることで最悪な事態から免れることができるものです。「負けたらどうしよう」と考えるのは、スポーツ選手としては自然なもので、決して悪いものではない。正代には「負けず嫌い」なところが人一倍強いのではないか。また、緊張しやすいということは、それだけ「うまくやっていきたい」という気持ちが強いからこそといえます。正代のこれらの性格がプラスに働き、人一倍努力して稽古を積み重ねたからこそ、これだけ強い力士になったのではと考えております。
 実際、高校時代は他の部員よりも多く稽古をしており、「よく泣きながら稽古をしていた」2)というエピソードがあったといいます。正代は非常に努力家といえるでしょう。
 9月30日、正代は大関に昇進しました。これからもますます活躍し、いつかは「ネガティブ横綱」が誕生すればいいなぁ、と期待しております。

【引用文献】
1) 正代は超ネガティブ 個性派関取が誕生.日刊スポーツ,2015.7.30. →記事.
2) 「泣きながら稽古」「120キロが100キロに」正代が乗り越えた厳しい日々.西日本新聞,2020.9.28. →記事

 

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