275. 路面電車の魅力
早朝にNHK BS4Kを眺めていたところ、札幌市電にまつわるドキュメンタリ番組が放送されていました。「トコトコトラム」という番組で、ナレーションを俳優の小芝風花さんが担当しています。番組では、電車の走行シーンや車内の様子が多数放映されており、あたかも自分も札幌市電に乗っているかのような気分に浸ることができました。
私は路面電車が好きで、旅先で路面電車を見かけるとよく乗車することにしています。速度は遅いものの、景色を眺めながらのんびりと過ごせるところが魅力です。これは地下鉄では味わえないものです。地域によっては、最新の車両から古参のものまで、多種の電車が走っており、走行シーンを眺めるだけでも楽しいものです。古い車種では、吊り掛け駆動方式というモーターが使われており、その重厚なモーターの音を聞くとテンションが上がります。
昔は各地に多くの路面電車が走っていました。しかし、自家用車が普及すると、慢性的な渋滞が発生するとの理由で、次々と路面電車が廃止されました。東京の都電にはかつて多数の系統があり、網の目のような路線図だったそうです。しかし、現在は荒川線以外の路線はすべて姿を消しました。しかし近年ではCO2削減など環境にやさしいとのことで、路面電車が見直されています。先述の札幌市電では、かつては西4丁目―すすきのまでCの字の路線でした。2015年、すすきのから狸小路停留所を経て西4丁目まで線路をつなぐ工事が完了し、環状運転を始めました。その結果利便性が高まり利用者が増えているとのことです。
環状運転をしている「札幌市電」(2016年、筆者撮影)
わが栃木県では、長年路面電車のない県とされていました。しかし、今年の8月26日に宇都宮市と芳賀町を結ぶ次世代型路面電車(LRT)「宇都宮芳賀ライトレール線」(愛称・ライトライン)が開業します。開業した際にはぜひとも乗ってみたいです。