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87. コミックマーケット 前篇

[2020.01.10]

 今回と次回は、コミックマーケット(以下「コミケ」)の体験記です。
 今回は、一昨年(2018年)冬に、私が初めてコミケへ行ったときのお話が中心です。

  コミケとは、マンガ、アニメ、ゲームその他周辺ジャンルの自費出版(同人誌)の展示即売会1)の一つで、通常夏(注)と冬の年2回開催されるイベントです。会場は、東京・有明の東京ビッグサイト。1回の参加者はのべ約50~60万人1)で、同人誌のイベントでは国内最大規模です。

 私は時折、通販サイトやアニメ専門店で同人誌(もちろん「健全」な作品です)を買うことがあります。しかしコミケへは全く参加する気はありませんでした。「人混み」が大嫌いだからです。コミケでの人混みの様子を映像や写真で見るだけで吐き気がしたものです。更には、真夏の暑い(真冬の寒い)中、長時間行列に並んで待つのは、私にとっては無理!と思っていました。

  しかしながら、一転してコミケへ行ってみたい!!と思うようになった出来事がありました。それは一昨年(2018年)の冬のことです。「バセドウ病が原因でした。おまけに強迫性障害も!」(32話参照)などの漫画家である、たかはし志貴先生(44話61話参照)がコミケでサークル参加されるとの情報を知ったのです。こちらのサークルでは、たかはし先生ご夫妻(ちなみに旦那様は9歳年下です)の日常生活を描いたコミックエッセイが販売されるとのこと。これは読んでみたい!と感じました。しかも何といってもたかはし先生にぜひともお会いしたい!と思ったのです。
 早速、インターネットでコミケのことを調べてみたところ、開場時間の10時頃に会場に到着すれば、約1時間で入場できるとのこと。これくらいの待ち時間なら何とかなる!と思いました。もちろんコミケのカタログを購入し、きちんと予習しました。カタログには、盗難が流行っていること、待機場所はとても寒いことなども記載されていました。自らの神経質を活かし、防犯・防寒対策など準備を重ねました。

 そして当日東京ビッグサイトへ。予想通り、非常に混雑していました。とりあえず最後尾に並んで待機。待つこと約40分、スタッフの誘導にて列は進んでいき、無事会場に入場しました。あとはカタログに付属していた会場マップを参考に、目標のホールへと移動。そして遂にはたかはし先生のサークルにたどり着くことができました。先生とお話しすることができ、とても感激いたしました。しかも欲しかったコミックエッセイをどっさり購入でき、大満足でした。


(その時購入した、たかはし先生の同人誌(一部) 2018/12/29撮影)

 この体験を通じて、コミケの魅力は、制作者ご本人と直接交流できることにあることに気づきました。それがきっかけで、コミケへの嫌悪感はなくなり、逆に楽しい!と思えるようになりました。そして、他の同人誌イベントにも足を運ぶようになったのです。これは、森田正馬先生の「感情の法則」第5「感情は、新しい経験によってこれを体得し、その反復によって、ますます養成される」27話)ではないかと思っています。
 私を含め、神経質傾向のある人間は、食わず嫌いなところがよくあります。嫌だと思うものについては一切行動しないという構えです。しかし、あえてそれに挑戦することで、逆に「ハマって」しまうこともあるのだ、ということを体得いたしました。

  そして、昨年末に、2回目のコミケ参加をしました。それについては、次回に譲ります。

 

 (注)東京オリンピック・パラリンピックの影響により、今年夏のコミケは5月に変更の上開催予定です。 

 

【引用文献】
1) コミックマーケット準備会:コミックマーケットは何か?
https://www.comiket.co.jp/info-a/WhatIsJpn201401.pdf

 

 

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