375. 追悼・長嶋茂雄さん
6月3日、「ミスタープロ野球」と呼ばれた長嶋茂雄さんが亡くなりました。享年89。
小学生の頃、私は親からの強い「洗脳」により巨人ファンとなり、毎日のようにテレビで巨人戦を観戦するようになりました。その時期は王貞治さんが監督で、長嶋さんはいわゆる「浪人時代」でした。同時期に、野球に強い興味を抱くようになり、親に子供向けの野球教本を買ってもらったのを覚えています。その本の監修をしたのは、王貞治さんと長嶋茂雄さんでした。王さんは巨人の監督を務めていましたのでよく知っていましたが、長嶋さんって誰だろう?と思いました。親に長嶋さんについて訊ねたところ、伝説に残るプロ野球選手だと教えてもらいました。チャンスにはとても強く、天覧試合ではサヨナラホームランを打ったことや、監督になってからもたいへん人気があり、ベンチからグラウンドに出るだけで観客から拍手が沸き起こったとの話を聞きました。それから、プロ野球中継やバラエティ番組で長嶋さんの姿をよく見るようになりました。
1993年、長嶋さんが巨人の監督に就任してからは、巨人戦の観戦がますます楽しみになりました。普段長嶋さんはベンチでは険しい表情をするものの、選手が活躍した時はとびっきりの笑顔をするなどのパフォーマンスを見せていました。私は長嶋さんの様々な仕草を見てとても楽しかったです。また、長嶋さんが監督をしていたころは、ドラマチックな試合展開が多かったような気がします。忘れられないのが1994年のシーズンです。巨人が首位を独走していたものの、8月には連敗をするなど不調となり失速してしまいます。一方中日が追い上げたため、巨人と中日が同率首位のまま最終戦を迎えることになりました。いわゆる「10.8決戦」です。この試合で巨人が勝利し、優勝を果たしました。感動したのを覚えています。また2000年、優勝が決まる試合にて、0-4で中日がリードしていた9回裏、江藤選手が満塁ホームランをうち同点にした直後、二岡選手がサヨナラホームランを放ち優勝を決めたシーンもドラマみたいな展開でとても感激しました。
長嶋さんが巨人の監督を勇退したあと、アテネオリンピックの日本代表の監督に就任します。オリンピックでの長嶋さんの采配をとても楽しみにしていたのですが、長嶋さんは脳梗塞を発症し、指揮を執ることができませんでした。とてもショックを受けたのを記憶しております。
長嶋さんの訃報に接し、私はYouTubeで長嶋さん関連の動画を視聴しました。2000年の優勝決定のシーン1)を見てあらためて感動するとともに、長嶋さんの天然系の発言(「ブァー」「プァー」「グッ」「バッ」などの擬音、「今日初めて還暦を迎えた」などの語録)2)を視聴し、つい爆笑してしまいました。
謹んでお悔やみ申し上げます。合掌。
1) 「2000年 セ・リーグ 巨人優勝の瞬間~胴上げ」
https://www.youtube.com/watch?v=qlfyT7m60yw
2)「長嶋茂雄伝説」
https://www.youtube.com/watch?v=vDe3fY7Oc48