402. 逆転ホームラン
★今回は、7月に福島で野球観戦した出来事について書きます。
6月、長嶋茂雄さんの追悼記事(375話)を書くに当たり、読売ジャイアンツの公式ホームページを閲覧していたところ、「巨人vs中日 7月9日(水)福島県営あづま球場(福島市)で開催!」という広告を見つけました。プロ野球は、過去に何度か東京ドームなどで観戦したことがありましたが、10年以上ブランクがありました。この広告を見て、久々にプロ野球観戦をしたいと思うようになりました。幸いにも7月9日は第2水曜日で、当院の午後の診療はお休みです。午前の診療を終えた後、新幹線で福島へ向かえば十分に間に合うと判断し、チケットを購入しました。
試合当日。診療を終え、那須塩原駅から新幹線で福島へ。駅前のホテルにチェックインして、事前予約していたシャトルバスで県営あづま球場へ向かいました。
県営あづま球場。栃宮るりはさんとご一緒に。
場内に入り、私が応援する巨人側の座席に座る。しばらくは選手たちの練習などを観て過ごす。
18時に試合開始。1回は両チームとも無得点。2回になり、激しい雨が降ってきました。試合が中断となりました。
いったん雨が弱くなったためゲーム再開したものの、落雷が発生。雨が強くなってきたこともあり、再び試合は中断。このまま雨がやまなければノーゲームで、入場料は払い戻しになります。それも貴重な体験かも・・・という考えが頭をよぎりましたが、幸い雨が弱くなったことから試合は再開しました。2回裏、8回裏に巨人の荒巻と泉口がそれぞれソロホームランを打ち、2-0で巨人がリードして最終回の9回表を迎えます。巨人のピッチャーは守護神・マルティネス。巨人側の応援席では、おそらく勝てるだろうという雰囲気でした。しかしながら、この日のマルティネスは乱調。あっさり2人ランナーを出してしまいます。中日のバッターは細川。私は「マルティネスがうまく抑えてくれるか・・・ホームランが出れば一気に逆転されてしまうので避けたい・・・」と思いながらグラウンドを眺めました。結果的には、細川が打った球は、レフトスタンドへ・・・。3ランホームランで2-3と一気に逆転されてしまいました。周囲の巨人ファンは茫然自失。マルティネスはがっくりと肩を落とし、マウンドを去りました。その後9回裏は2死満塁となり巨人のサヨナラのチャンスがあったものの、あと一打が出ず試合終了となりました。ひいきの巨人は負けましたが、大変見ごたえのある良い試合でした。
今回の試合で私が感じたのは、「野球は、順調な試合展開が続いたとしても、最後の最後で相手の一打により一気に逆転させられてしまうのだ」ということでした。これが野球の怖さであり、一つの魅力なのかもしれません。これは野球だけ当てはまるわけでなく、すべての物事にも言えます。すなわち、「これまで順調にやっていたことについても、油断は禁物であり、最後で手を抜いてしまうとすべてが台無しになってしまうこともあるのだ」ということです。福島駅へ向かう帰りのバスで、改めてそのようなことを認識したのでした。
